パブリックコメントの話

うー眠い。けどこれだけ。
謎工さんとこと羊堂本舗さんCopy & Copyright Diaryさんとこにて話題になっている、文化庁の審議会のパブリックコメントの話。
私が予算作業で死んでいたころ、id:kanryo:20031215のコメント欄でnghmさんとbewaadさんから適時適切なコメントをいただいていた。
bewaadさんがおっしゃるように、「普通」、役所は相当広範囲の政策オプションを考え、役所内で揉んで詰めて詰めまくって、審議会でも詰められて、主計局にも詰められ叩かれ、政治家にも叩かれて、ようやく審議会報告等の形でまとめることになる(よって出来上がった政策が「おもしろみのない」「調整の結果何がなにやら分からない」政策になることもしばしばである)。であるからして、たとえ反対意見が山のように来ようとも、論理的に跳ね返すだけのバックグラウンドがあるはず。「普通」は。
業界団体や消費者団体、その構成員等が出す反対意見は大抵あるひな形に沿って送られてくるので、そのひな形に反論すればそれで終わり。パブコメは別に多数決の世界じゃないので、反対が多数でも原案のとおり通すこともあるし、少数反対意見でも重要なものは採りあげて検討することになる。
さて、文化庁が今回賛成意見の「多数派工作」をしたとの一部報道があるらしい。件のプレジデントも読んでいないし、プレジデントに書かれていることが事実かどうかも私は知らない。しかし、以上述べてきたように「普通」はあり得ない話である。
もし仮に、仮にですよ、文化庁が多数派工作をしていたとしても、それを明示的に相手に伝えるとか、ましてや文書の形で残されるなど役人として言語道断。文化庁は腹芸が下手なのか、それとも腹芸の通じない相手に腹芸で挑む愚を犯したのか。どちらにせよお粗末。というかこういう文章を書いている私もどうかと思った。
なお謎工さんは、この「要請」の存在が事実かどうか、文化庁は責任を持って明らかにすべきだろう(事実無根であればそれに越したことは無い)と指摘されておられるが、文化庁は「知らぬ存ぜぬ」で押し通すに200CCCD。文化庁担当者がぽろっと「反対陣営はこういうことみたいですよ。おたくもご意見集約してみたらいかがです?」と言ったのを「要請」と受け止めたのかもしれないし。
パブコメの法制化については…今のところノーコメントで。