民主党に対するアンビバレントな感情

shさんはじめ皆様色々な御意見ありがとうございました。
実際のところ、「詐欺師」はちょっと筆が走りすぎたかなというのが今の正直な感情です。素直な気持ちを告白すれば、民主党には頑張って欲しい。政権交代が常態となる政治が日本で実現して欲しい。日本の行政の問題は様々ありますが、自民党と官僚の融合、悪くいえば結託がその大きな原因ではないかと思っています。
ただ、マニフェストを巡る民主党の態度はどうしても我慢できない。今までの「公約」は、全く国民に信用されないものになっていました。自民党の公約は、「大型間接税は導入しない」をはじめとして裏切られ、社会党の公約はあってないようなもの。公約という政策文書を元に政策を比較し、選挙の際にどの政党(の候補)に投票するかを決める、ということができない状態でした。
ところが、先の総選挙で、久々に公約が注目されたのです。民主党マニフェストをぶち上げ、自民党も「政権公約」という形で反応せざるを得ませんでした。久しぶりに「政策を見て投票する」という選挙がやってきたのです。
ところがところが、民主党は政権が取れないと判明するや、「あれはなかったことに」と言い出しました。もう大失望ですよ。普通「政権を取れなかったが、マニフェストの内容が少しでも実現するよう国会で全力を尽くす」ぐらい言うでしょ。ところがあっさり放棄。ついでに長野県知事まで引っ張ってきて鳴り物入りで発表した「閣僚名簿」も放棄。せっかく「マニフェスト選挙」が実現し、そして定着するかと思いきや、マニフェストを言い出した民主党の手によって、「マニフェスト」は、ある意味従来の「公約」と同じことになってしまった。政策で争う選挙の終わりです。
今回の参院選民主党マニフェストを言い出すのであらば、まず選挙後のマニフェストの扱いについてマニフェストに書き込むべきです。話はそれから。岡田さんも通産OBで、そのほか霞ヶ関では有名な官僚OBが民主党から国会議員になっていますから、役人としては(社会党ほど)違和感を感じません。頑張ってほしい。そのためにはいろいろ変えていかなきゃいけないところがあると思います。