原発の新・増設半減へ 政府、10年度まで4〜6基に

kanryo2004-02-24

すっかりプリキュアンサイトと化しつつあるので、ここは一つ本来の趣旨に立ち返って(笑)。
いちいちこういうことを言うのもなんだが、しかしいちいち言わないと世の中正しい方向に向かっていかないので、いちいち言うことにする。
「長期エネルギー需給見通し」の検討内容が朝日記事のとおりかどうかは定かではないが、まぁ朝日は原発反対ありきなので、割り引いて考えた方がいいだろう。問題は紙面に載った電力需給のグラフである。
小さくなってしまっているが、画像を引用した。詳細にご覧になれば分かるとおり(つってもみえねぇな。棒グラフが実際の電力消費、折れ線グラフがその年から見て10年後の需要予測だとおもいねぇ)、これは見事に「統計でウソをつく」グラフである。一見電力需要が計画の半分にも達しておらず、あたかも電力は有り余っており原発は無駄であってもういらねぇ、と主張したいのが見え見えである。
もちろん、問題は縦軸が途中ではしょってあるということである。0〜16000万kwの間だ。つまり、メモリの打ち方が、最初に0、次が16000、次が17000…、となっている。2002年度の電力の実需を17500万kw、2012年度における需要見通しを19500万kwとすると、その差は2000万kwで、2002年度より11.4%多いことになる。11%だ。倍ではない。
もちろん電力需要の構造的減少、あるいは景気拡大に伴う需要拡大等々の見通しについては諸説あって、11%のマージンが多いか否かは議論すべきところだろうが、少なくとも朝日新聞は「統計でウソ」をついているので注意されたい。