役人になったら一度は食べておきたい自民党部会飯

せっかくだからご飯の話の続き。
役人なら自民党本部へ足を運ぶ機会は何かと多い。自民党幹部への根回しだったり、政調へのお届け物だったり、いろいろだが、やはり部会への出席がメインとなろう。
自民党はご存じのとおり「事前審査制」とでもいえる制度を持っている。閣法はすべて、政策分野ごとに分かれた部会で承認され、さらに政調審議会、総務会で承認されなければ国会に提出できない(これが原則)。
国会議員の朝は早い。部会は、朝に開催される場合は8時半開始が通例である。それまでに行って資料を配ったりしなければならないので、下っ端役人は7時登庁、段ボール箱を抱えて永田町へ移動なんてことになる。
部会では、その部会に所属する議員先生方や役所の幹部はメインテーブルに座る。そしてメインテーブルには弁当が置かれ、まず先生方はそれを食べながら雑談し、おもむろに部会長が開会を宣言して会議が始まるのだ。我々下っ端役人が眠い目をこすりながらメモを取っているのに、先生方はやたら元気で、とても朝っぱらとは思えない議論が展開されたりする。
さて、部会が終わったあと、先生方や幹部連中は早々に退散し、後始末のために下っ端が残ることになる。そしてたいていの場合、弁当が余っている。余らせても捨てるだけなので、給仕のおばちゃんが「食べていきなさいよ」と声をかけてくれる。そして早起きで朝飯など食っていなかった我々若手はありがたくいただくのだ。これが自民党飯(朝)である。というか朝飯が食えると思っているので家で食ったりしないで出勤する。
弁当は、高齢の議員が多いことに配慮してか、脂っ気の少ない健康的なものだ。普段野菜の摂取が足りない若手にとってはなかなかいいものだ。
自民党飯(昼)もある。カレーライスだ。昼の部会の時にはカレーが出る。これもありがたくいただいて帰る。
ちなみに(夜)はない。党本部で議員が出席するような会議は、夜には開かれない。