書店経営

id:copyright:20031201#p2より。

ある書店人は、「客注でいますぐ欲しいという本は新古書店に行ってでも入手します」といい、またある出版社の人からは、「新古書店にあったと思われる本が返品のなかにある」と聞く。 

これって、一体どうなってんの、読者からの信頼はもちろん、業界が空中分解しかねない末期現象だ。

うーんと、客の急ぎの注文を何とか確保しようと、新刊書店が新古書店へ行って探してくることは悪いことなのだろうか。そうやって入手した本を、新古書店で確保してきたことを告げず、定価で客に売りつければ問題かもしれないが、客からの要望をなんとかかなえようとするのは小売業として、サービス業として当然の行為ではないのか。
あまりの「新古書店憎し」のために、なにかを見失っているのではないだろうか、この編集長は。今やamazonで1500円以上買えば全国どこでも無料発送の時代である。たいていの街の本屋よりamazonの方が在庫を多く持っており、そして在庫さえあれば注文は24時間以内に発送される。客の急ぎの発注に応えられない書店は、はっきり言おう、必要がない。
上記「編集長のページ」冒頭に書かれている不正返品については、それは問題かもしれない。しかしこの問題を解決する手段は、「編集長」が考えている「ICタグ」の他に、もう一つある。すなわち「再販制度を廃止し、すべての本を書店買い取りにする」という手段である。これなら不正返品はできまい。そして潰れるべき書店は潰れ、生き残るべきところが生き残るだろう。