久々に官僚的答弁の妙を見た。

いやしょっちゅう自分で書いているんだけど、しかしこれは美しい。
長妻昭君提出国のタイムカード導入及び賃金不払い残業に関する質問主意書における質問内容(抄)は以下のとおり。

六 国の機関で残業時間を把握していない部署があるとすれば、その部署全てを理由とともにお示し願いたい。またその部署はどのように残業代金を支払っているのか。
 また、残業代金を全額支払っていない部署があるとすれば、その部署全てを理由とともにお示し願いたい。

七 過去、残業代金が全額支給されていなかった職員が存在するとすれば、その職員の所属部署名と理由をお示し願いたい。今後の改善策をお示し願いたい。

そして政府の答弁は以下のとおり。

六及び七について

国の機関が超過勤務手当を一部でも支給していなかった事例として平成十一年から平成十五年までの五年間に把握したものの部署、職員数、理由及び改善策は、別表のとおりである。

(別表略)

最近5年間に限っているのは会計関係書類の保存期間から考えてまぁ適当だが、この日本語の妙を見よ。「…五年間に把握したものの部署、職員数…は、別表のとおりである」ときた。ごくごく答弁の範囲を限定しつつ、しかも質問七について答弁漏れとの批判を避ける文言。
まぁ把握していないものは答えようがないが、この主意書に答えるためにも当然サービス残業が行われているであろうことを考えると、滑稽な話だ。