「のぞみ」回復へ向けて、JAXAの思い

id:adramine:20031121#p6より。

日本初の火星探査機「のぞみ」が、このまま飛行を続けると来月14日に火星に衝突することが明らかになり、探査機を運用する宇宙航空研究開発機構JAXA)は衝突回避の検討を始めた。探査の遂行は絶望視されている。

この読売の記事って誤報って言ってもいいぐらいアレな記事なのね。
それを受けてのJAXAの見解。

先日、一部の報道において、「日本の火星探査機"のぞみ"が火星に衝突する」という記事が掲載されました。この記述は、正確ではありません。正確に述べれば、"のぞみ"は、このまま行くと、12月14日に火星に最接近し、その表面から894kmを通過します。軌道決定誤差を考えると、1%くらいの確率で衝突の可能性を排除しきれない、ということです。

回復をめざして"のぞみ"グループが努力をつづけておりますので、それをいましばらく(12月10日前後まで)見守っていただきたいと思います。決着がつきましたら、丁寧にその結果と私たちの思いをお伝えするつもりです。自らの願いを託された方々をはじめとして国民の皆様のご期待に応えるため、現場の人間にできることは、最後まであきらめないで全力を尽くすことだと信じています。

熱い。こういう書き手の思いが伝わってくる文章を血の通った文章というのだろう。一般的に役所や特殊法人の文章は、一般広報向けでさえ血が通ってない。これは変えたい。
……こうやってスペースデブリは増えていくのね。