九条署タクシーと役所の前例主義

blogmapで各方面の反応を見ていると、そしてコメント欄でも指摘があったが、「前例とされたらどうする」ということが言われている。
前例というのは強烈だ。役人は全体の奉仕者であり、ある人を理由なく差別的に取り扱ってはならない。それは不利益に扱ってはならないし、利益をもたらしてもならないということだ。
今回の件はどのような前例になりうるか。受験生が試験に遅れそうになったらパトカーが緊急走行して送ってくれるという前例だ。その際、例え泣きついたのが3浪の男子学生だったとしても送ってやらざるを得ないだろう。「なんであいつは送って俺は送らないんだ」といわれて合理的な反論が出来るか?
役所・役人への一般的な批判として、「前例主義」が挙げられる。前例にないことはやらないという批判だ。しかし前例にないことをやればそれが新たな前例になる。そしてそれは税金という資源を非常に多く消費することになるかもしれない。だから前例にないことをすることに役人は慎重になる。
前例主義もちゃんと合理的な理由があるのですよん。
(いやそれでも今回の件は見逃したい気分ではあるんだけど)