コメント欄の設定変更について

本日、コメント欄の設定を変更しました。今まではどなたでも投稿いただけたのですが、当面、はてなユーザーのみコメントできるようにしました。
扱っている話題が話題でもあり、より多くの方のご意見・ご感想・ご批判をいただきたいと考え、今まではどなたでも投稿できるようにしていました。時に痛烈なご批判をいただいたり、閲覧者間で論争が起きたりと、非常におもしろいコメント欄になっていて、私のエントリよりもおもしろい論争が繰り広げられることもしばしばでした。政治的な話題が多い本サイトでは、匿名で参加できるというのも魅力だったのではないでしょうか。
ところが、7月上旬あたりから、主に「ない」と名乗る人間による荒らし行為が目立つようになってきました。本件に関しては、「ない」が使っている通信サービスの提供者である株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下、「ドコモ」という。)に対処を要請してきましたが、全く対応がなされなかったため、はてなユーザーのみコメント可という設定に変更したところです。非常に残念でなりません。

荒らしの開始と対応

発端は6月下旬か7月上旬ぐらいと記憶しています。「ない」あるいは「nai」と名乗る人物から意味不明のコメント、コピペを用いた連続コメント等が投稿されるようになりました。誰がどう見ても荒らしなので、どうしたもんかなあと考えた結果、最初の頃は削除していましたが、その後とりあえず放っておこう、飽きるかもしれないし、ということにしました。
しかしながら荒らし行為は止まず、ますますエスカレートするばかりでした。特に最近は、「周りが静かになった酒」等の名前で、「共産党宣言」の研究論文を数回コピペしたものをコメントとして投稿するという、なんだか笑える暴挙に出ました。これはおそらく仕様なのでしょうが、ある一定の文字数を超えたコメントは、投稿してもコメント欄に反映されないようです。しかしサイドバーにある「最新コメント一覧」には表示されてしまいます。コメント欄に反映されないため当該コメントを削除できず、しかも一覧には表示されるといううざい状況になっていました(これについてははてなアイデアで要望済)。また、最近の私のエントリを、所々文字を抜いてコピペするという意味不明の荒らしも行うようになりました(荒らしに意味を求めてはいけない!)。
さて、アクセス解析を見てみると、当該ユーザーはどのコメントにおいても*.ipgw.phs.yoyogi.mopera.ne.jpというリモートホストから接続していることがわかりました。moperaのサービスを行っているのはドコモですが、ドコモのサイトを見てもこのような場合どこに連絡すべきか書いてありませんでした。しょうがないので、whois情報に記載されているアドレスにメールを送ることにしました。

ドコモの対応

長くなりますので、別項にて。結論だけを言えば、何ら有効な対策はしていただけませんでした。

はてなへの要望

となると、私の方で自衛をしなければならないという話ですが、アクセス制御やコメント拒否の設定に関しては、はてなは貧弱といわざるを得ません。かなり以前から(遅くとも2003年の下半期から)IPアドレスリモホによるアクセス拒否・コメント拒否を実現してほしいという要望がありましたが、現在でも全く実装されていません。今あるのは「コメント拒否ユーザーの設定」ぐらいですし、これを実効あるものとするにはそもそもコメントできる人をはてなのユーザーに限定する必要があります。
以上の理由から、コメント欄の設定を変更したところです。
繰り返しになりますが、アクセス制御・コメント制御機能の充実についてはかねてから要望されてきました。そしてそれが実装されないがために、荒らしに対抗できず閉鎖したダイアリーをいくつも見てきました。今回はてなアイデアを用いて要望しましたが(idea:4800idea:4885)、これまたはこれに近いものが実装されるようお願いします。また、コメント欄を閉じても、過去のコメントが消去されないような仕組み(idea:2202)もお願いします。>id:hatenadiary

荒らしをしたい人は、ドコモのサービスを使え!

上記エントリに関し、ドコモの反応です。とりあえず、なんとかしてくれということでドコモにメールを送りました。
メールの内容は単純です。私のサイトが荒らされている、ついてはアクセス解析等のデータは提供する用意があるので、荒らしユーザーを特定し、注意をしてもらいたい。それでも荒らし行為がおさまらないようなら、接続停止等の処分を行ってもらいたい。
一度返答がありましたが、到底納得のいくものではありませんでした。よって再度、きちんとした対応を求めるメールを送りました。
帰ってきたメールの趣旨は以下のようなものでした。曰く、

  • 通信の秘密の保護のため、通信ログの調査は相応の理由(警察などの捜査権を有する機関からの依頼等もしくはドコモとしての正当業務)でなければ、これを行うことはできない。
  • ドコモは「荒らし」「煽り」を判断する立場にない。法律などで一定の判断基準などが明示されていない以上、ドコモでは通信ログを確認したり、警告するなどの措置を行うことができない。

ということでした。
うーん、どうしたものか。追加してまたメールを送ってみました。例えば2ちゃんねるからの荒らし行為の連絡を受けて、迷惑行為を行ったユーザーに警告を与えているようだけど、それはなぜか、と。
すると、このような返答が返ってきました。

  • あれは荒らし行為ではなく、2ちゃんねるにおいてmoperaが規制対象になったため行ったもの。
  • 規制が継続すれば、moperaサービスへの社会的信用が低下する等の影響があるため、警告を行った。

ということでした。
要は、荒らし行為自体が問題なのではなく、2ちゃんねるから締め出される原因を作った、ということ。つまり、mopera外部へはいくらでも悪さをしてもいいが、その他のmoperaユーザーやドコモが迷惑を被る事態は許さん、ということでしょうか。ドコモは一通目のメールにこう書きました。曰く「秩序あるサービス提供へ向けて努力して参る」と。その秩序はインターネットの秩序ではなく、ドコモなりの秩序なんでしょうね。なんなんでしょうね。
というわけで、荒らし行為が法律やその他行政のあるいは業界団体のガイドラインで定義される予定はしばらくはないでしょうから、ドコモは荒らし行為に対しては(ドコモに被害が及ばない限り)全く対応がとれないみたいです。荒らしをしたい人はドコモの通信サービスを利用するといいですね。
(参考)プロバイダ別対応一覧(悪徳商法マニアックス)